有限会社プレモ

建築中・竣工後の住宅は“ベタ基礎(スラブ)”を見てください

建築中・竣工後の住宅は“ベタ基礎(スラブ)”を見てください

建築中・竣工後の住宅は“ベタ基礎(スラブ)”を見てください

2025/12/07

乾けば大丈夫…は大きな間違い!

住宅を建てるとき、多くの施主様が気にするのは「壁」「床材」「設備」です。
しかし、本当に見なければいけないのは “床下のコンクリートスラブ(ベタ基礎)” です。

実は、家づくりの現場では、

・建築中に雨が降る
・養生が不十分でスラブが濡れる
・そのまま後回しで乾燥が遅れる

という状態は珍しくありません。

そしてこの時、 見えないところで“カビのスタートライン”が作られます。

今日は、現場で20年以上カビ・湿気と向き合ってきた立場から
「スラブの雨濡れ」がなぜ危険なのか、写真とともに解説します。


■ 正常なスラブはこれです

まず、健康なスラブ(コンクリート床)は
✔ ムラが少ない
✔ 変色がない
✔ 白い曇りや黒い点がない

このように落ち着いた色です。
この状態なら問題ありません。

📷写真のようなベタ基礎(コンクリートスラブ)は正常な色です。
覚えておいてください。


■ 建築中に雨が降ると、スラブはこう変わります

建築中の現場では、雨を避けられないことがあります。
しかし、濡れたスラブをそのままにすると……

・合板が湿気を吸う
・スラブ表面が中性化してカビの条件を満たす
・“乾けば大丈夫”と放置される
・工事が優先され床下は雨が溜まったまま
・数日後、合板に初期カビ
・さらにスラブにも点状のカビ発生

という流れが起きます。

建築中湧き水によるスラブカビ

3mも掘ると湧き水が出て来る土地というのは実際にあるものです。📷写真は、その湧き水の処理が追い付かない建築中住宅のスラブに発生したカビらしきものです。(普通の状況ではありません)

竣工直前のスラブ状態

建築中に雨が降り、スラブに雨が溜まり対応が遅れた結果合板にもカビが繁殖し、コンクリートスラブもカビが繁殖する寸前の状況でした。


【要注意】
建築会社の担当者がよく言う
乾けば元通りになりますよ」
コンクリートはアルカリだからカビません
という説明は全くあてになりませんので、
施主様は間違えないようにしましょう。

建築会社に言い切られて、信用するのは危険です。


■ 乾けば良いわけではありません

スラブの危険は“乾燥して見えること”にあります。

表面のpHはすぐに中性化する

雨 → 乾燥 → 再吸湿
これを繰り返すだけで、スラブ表面はアルカリ性を失い始めます。

アルカリ性でも強アルカリ性だとカビも繁殖しにくいのです。
ところがアルカリ成分が雨による抜けていくと、酸性化します
のでカビには好都合な状態になります。

カビは乾燥しても“死にません”

胞子は残り、湿気が戻るたびに復活します。

つまり、
乾いたように見えても内部に“湿気履歴”が残る
これがスラブの一番の落とし穴です。


■ 湧水が出る土地ではもっと危険

建築現場のように、
「3m掘ると水が湧く土地」では—

・スラブに水が溜まりやすい
・乾いたと思っても湿気が戻る
・広範囲に白い点状のカビが発生
・建物全体に“湿気のクセ”が残る

という状況になります。

これは“土地と構造が作る湿気のクセ”であり、
放置したまま竣工すると 住んだ後に「こもり臭」「白カビ」「床下の腐朽」 として現れます。

📷写真は、3mも掘ると湧き水が出て来る土地に建てられた注文住宅のスラブ状態です。
実際にやってみましたが、ここまでになるといきなり薬品ではなくスクレイパーで削り
落としてからの防カビ工事が必要不可欠

あることは言うまでもありません。

同じことを繰り返さない対策を建築会社は行うべきでしょう。


■ 竣工後の漏水でもスラブは正直です

竣工後に起きた漏水事故でも同じです。

スラブには
✔️ どれくらい濡れたか
✔️ どこに水が溜まったか
✔️カビが発生しているか

すべて“跡”として残ります。

だから私はいつもこう言います。

スラブは建物の湿気履歴を全部覚えている

壁や床を仕上げてしまうと見えなくなるため、
建築中・竣工後に“スラブを見ること”は、
家を守るために本当に大切な行動です。

📷写真は、竣工後まもなくの床下漏水事故後のスラブ状態です。
カビが既に発生していますが、対策は何もされてなく、そのままの状態です。

ユニットバス排水からの漏水事故後

📷写真は、竣工まもなくの注文住宅ユニットバス排水管が接続されてなく、床下に大量に流れてしましました。結果スラブにカビが発生する準備を整えている様子です。

間違った基礎内断熱工法と雨の侵入

何でもそうですが、流行りと言うのはあります。
建築業界でも「はじめての基礎断熱工法」と言いたくなる建築会社が沢山注文住宅を建てていました。
その1つが📷写真になります。カビのお花畑状態と言えるでしょう。(建築会社は逃げました)


■ 建築会社は皮スキで削って終わり、ということが多い

建築中のスラブカビを指摘すると、
多くの建築会社はこう答えます。

・「乾けば問題ありません」
・「皮スキで削れば取れます」
・「カビ取りはアルコール消毒しておきますよ」

しかし、現場の真実は違います。

皮スキでは“見た目の汚れ”しか落ちません。
アルコール消毒は草むしりと同じです。
全く意味無し!という事実を建築会社は
知りません。

いずれも、カビの根・胞子は残ったままです。

私は、防カビ専門としてこう考えます。

ここでしっかり対処しないと
別の施主様の家でも同じことが繰り返される。

だからこそ、
建築中でも、竣工後でも、
スラブにカビ・変色・湿気の跡があるなら
時間をかけてでも、しっかりとした
防カビ工事を行うべき
なのです。

長い住宅ローンを払うのに、不安を
抱えたままで生活するのはイヤでは
ありませんか?


■ 防カビ工事費用が2倍になってもやる価値がある

床下の構造用合板や大引き・土台などの
防カビ工事にコンクリートスラブの
防カビ工事まで行うと費用は2倍に
なります。
2.3倍近くに膨れ上がる可能性もあります。

ただ、工事に時間もかかりますし、
薬剤も大量消費しますので、
どうしても時間と費用はかかります。

引っ越して生活する前に、しっかり
防カビ工事することをプレモはおすすめ
します。


■ まとめ:施主様へ

家づくりで大切なのは「見える部分」より「見えない部分」です。
特にスラブは、建物の湿気履歴をすべて記録しています。

✔️建築中の雨濡れ
✔️湧き水の土地
✔️養生不足
✔️漏水事故
✔️乾かしただけの“誤魔化し”

どれも、後から大きなカビトラブルに繋がります。

プレモは常に建築中・竣工前には必ず一度は床下点検することをおすすめしています。
できれば、第三者のカビに詳しい人に点検してもらうのが一番です。
竣工前に点検しないと、建築会社は責任放棄する可能性すらあります。

スラブは家の健康診断書です。

乾けば大丈夫…ではありません。
建築中・竣工後に“必ず”スラブを確認してください。

防カビ工事は、そのスラブの履歴を“リセットする”大事な工程です。
お困りの時はプレモまで相談ください。


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〒362-0062
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電話番号 : 048-793-7148(担当:山田)

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