カビは冬だけではありません|コンクリート直張り壁紙と結露の年間カビカレンダー(埼玉)
2026/03/15
カビは季節で“原因”が変わります
「カビは梅雨に出るもの」
「梅雨入り近いからカビ対策を」
「結露は真冬だけ」
そう思われがちですが、現場では違います。
コンクリート直張り壁紙のマンションや、断熱不足の住宅では、
季節ごとに“結露の形”が変わります。
まずは一般的な年間の流れを整理します。
■ ① 一般向けカビカレンダー(住人・分譲向け)
時 期 | 主な現象 | 発生しやすい場所特徴 | 特 徴 |
|---|---|---|---|
12月~2月 | 冬型結露 | 天井・梁・壁 | 外壁面躯体冷却による露点 |
3月~5月 | 寒暖差結露 | 直張り壁紙・石膏ボード | 放射冷却で春も発生 |
5月~9月 | カビ臭(MVOCs) | 玄関・寝室・子供部屋・地下室 | 冬の湿潤が臭いになる |
5月~9月 | 点検で発覚 | 床下木材・合板・土間コン(スラブ) | 高湿度で菌増殖が可視化 |
6月~9月 | 夏型結露 | 西日壁・冷房直撃部内部湿潤 | 内部湿潤で黒カビ発生 |
8月~10月 | 台風・長雨 | 建築中住宅・浸水・外壁面 | 湿度飽和 |
11月 | 凪 | ―― | 対策適期 |
12月~2月|冬型結露
外気温が下がると、
天井や外壁面の壁・梁・柱型のコンクリート直張り壁紙が冷えます。
露点が成立し、黒カビが発生。
この時期の暖房器具の使い過ぎ・加湿器の使い過ぎも注意しましょう。
この時期に結露は進行しています。
押入れ内の結露にも十分注意する必要があります。
コンクリート下地梁と梁下合板下地壁の壁紙黒カビ。
吸着水や結露が影響し発生しています。
結露がカビの繁殖を拡げています。
3月~5月|寒暖差結露(特に3月・4月)
春でも安心できません。
放射冷却により朝方に急冷。
中古マンションでは、
・アルミサッシ
・窓ガラス
・玄関ドア
・ドア枠
・ドアクローザー
に水滴が大量発生します。
そして、
コンクリート直張り壁紙や
断熱材が無い石膏ボード下地でも結露条件が成立します。
石膏ボードだから安心、とは限りません。
断熱不足があれば吸着水は発生します。
分譲マンションで多く見られる玄関ドア枠・ドアクローザーの結露。
放置すると錆に繋がり、ドア枠は焼付塗装が剥がれ落ちることに。
5月~9月|カビ臭と床下
気温上昇とともに、冬の湿潤部分からMVOCsが放出。
「なんとなくカビ臭い」
と感じる時期です。
戸建住宅では、
・床下木材
・合板
・土間コン(スラブ)
でカビが点検時に発覚することもあります。
さらに、メゾネットタイプのマンションや
戸建住宅の地下室では湿気が腰下高に溜まる
傾向があり、カビ臭い地下室になることがあります。
戸建住宅床下合板カビです。
本来の担い手は、防カビ工事専門業者。
プレモは防カビ工事3工程で、カビの再発阻害環境を作ります。
6月~9月|夏型結露
冷房により壁内部が冷え、
西日壁やエアコン直撃部で内部湿潤が発生。
表面が乾いているため、気づきにくいのが特徴です。
8月~10月|台風・長雨
湿度が飽和し、
・建築中住宅
・浸水箇所
・外壁面
でカビが発生しやすくなります。
建築中住宅では、床下のコンクリートスラブ
に雨水が溜まり、基礎断熱工法などを採用し
ていると、構造用合板や大引きにカビが一気
に発生する事例も少なくありません。
他にも、ゲリラ豪雨・台風による大雨被害や
秋の長雨による被害が発生し、床上床下浸水
が一気に増える時期でもあります。
11月|凪
比較的安定する時期。
冬が来る前に結露カビ対策を行うなら
このタイミングが理想です。
■ 賃貸マンションの場合はどう見えるか
一般的なカレンダーを踏まえたうえで、
賃貸マンションでは“見え方”が変わります。
■ ② 賃貸マンション用カビカレンダー(オーナー向け)
時 期 | 建物内で起きていること | オーナーの現実 |
|---|---|---|
12月~2月 | 冬型結露(結露進行) | 天井・梁・壁 結露 表面では気づきにくい |
2月~4月 | カビ発覚期 | 退去後に下地黒カビ発見 |
3月~4月 | 原状回復判断 | 壁紙張替えで済ませがち |
5月~9月 | カビ臭・黒カビ表面化 | 入居者からのクレーム発生 |
11月 | 改善適期 | 空室中に対策可能 |
12月~2月|結露進行期
入居中でも、
天井や外壁面のコンクリート直張り壁紙で結露は継続しています。
表面に出ていなくても、内部では進行していることが多いのが現実です。
天井や壁・梁や柱型が結露で濡れているのを発見する機会が多い時期です。
天井コンクリート直張り壁紙結露によるカビ。
外壁側に沿って発生します。
2月~4月|退去後に発覚
壁紙を剥がして初めて、
「下地が黒カビだらけ」
というケースが少なくありません。
ここで張替えだけで済ませるか、
下地から対処するかの判断に迫られます。
5月~9月|入居者クレーム期
「部屋がカビ臭い」
「壁紙の下から黒いものが出てきた」
冬に進行していた結露が、
気温上昇とともに表面化します。
ここで初めて問題が顕在化します。
入居者からのカビクレームが増える時期です。
■ まとめ
カビは偶然ではありません。
季節ごとに原因が変わり、
特にコンクリート直張り壁紙の部屋では、結露を止めなければ黒カビは止まりません。
カビ(真菌類)を抑止して吸着水や結露(現象)を止める。
カビを止めるには、まず結露から!です。
それが再発を防ぐ基本です。
■ 賃貸オーナー様へ
退去後に壁紙を剥がして、
初めて下地の黒カビが分かることがあります。
そのとき、
張替えだけで済ませるのか。
下地から対処するのか。
オーナー様は判断を迫られます。
入居中でも防カビ工事は可能です。
ただし、入居中に工事を行うと、
入居者との信用問題に発展することがあります。
できれば、空室中に対応されることをおすすめします。
黒カビが発生するには必ず原因があります。
コンクリート直張り壁紙の部屋であれば、
吸着水や結露が発生している証拠です。
防カビ工事だけで結露そのものが止まるわけではありません。
防カビ結露対策工事のような、
結露を抑える対策を行わなければ、
黒カビ再発は防げません。
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