建築中に雨で濡れた構造用合板──「防カビ工事が高い」と言う前に考えてほしいこと
2025/11/08
建築中雨に濡れた注文住宅は数知れず、
その後の対応で灰汁(あく)やカビが繁殖する事例は少なくありません。
ここでは、防カビ工事に至らない理由や、
建築会社の姿勢について書いてみたいと思います。
1️⃣ 雨は避けられない。問題はその後の対応です
建築中に雨が降ることは、誰にも防げません。
しかし、問題は“濡れたあと”の対応です。
乾いたように見えても、構造用合板や木材内部では水分が残留し、時間の経過とともに
灰汁(あく)やカビが発生しやすくなります。
放置すれば強度低下を招くことすらあります。
📷写真は、雨に濡れた注文住宅の構造用合板のカビと灰汁(あく)です。
ここまでひどい状況では、防カビ工事もアリですが、構造用合板を交換行ったほうが間違いありません。
2️⃣「交換できない」なら、何をすべきか
理想を言えば、濡れた構造用合板は全面交換が一番です。
しかし現実には、工程やコストの理由で実施されるケースはごく一部。
では、交換できない場合に何をすべきか。
最低限、
1️⃣ カビ取り
2️⃣ 乾燥
3️⃣ 防カビ工事
この三段階の処置で、菌の活動を止め、内部環境を安定させることが大切です。
📷写真は、埼玉県鴻巣市(中心対応エリア)の雨に濡れた建築中注文住宅での構造用合板剥がしです。
ここまで行うのに時間がかなりかかります。元々構造用合板を剥がすことを前提に作業していませんので、建築中に雨が降るのは工程上大きな障害になることがあります。
3️⃣ 建築会社が言う「防カビ工事は高い」という言葉の正体
ここまで合板を剥がしても、
「防カビ工事は高いからやめておきます」と言う建築会社があります。
いったい、何と比較して“高い”と言っているのでしょうか?
もし比較対象があるなら、構造用合板をすべて交換すればいいだけの話です。
それをせずに「防カビ工事が高い」と言うのは、技術や価格の問題ではなく、“姿勢の問題”なのです。
実際のところ、多くの建築会社は「施主様に言われたから合板を剥がした。乾いたからこれで大丈夫」と済ませます。
──これが日本の住宅業界の現実です。
ちなみにこの現場も、建築会社が「費用負担が大きい」として、防カビ工事には至りませんでした。
建築会社が「防カビ工事は高い」と判断することが大きな壁となります。
では、カビ取り➡殺菌消毒➡防カビ施工を丁寧に行う防カビ工事と何を比較して高いと言うのでしょう?
答えは、ここまでなら出しても良いという自社の判断に過ぎないのです。
乾燥と称して放置していたり、送風機や扇風機の風を当ててもカビが死滅することはありません。
社員総出で、浴室用カビ取り剤やまな板用漂白剤を吹き付けても、カビが死滅することはありません。
灰汁(あく)に対して、灰汁洗いをしてもカビを止めることはできません。
そう!乾燥だけではカビの根は止まりません。
防カビ工事以外にカビを止めることはできないのです。
その場しのぎの判断が、将来のクレームや構造劣化を招くことを忘れてはいけません。
📷写真は、コンクリートスラブ(ベタ基礎)の水分が抜けつつある状況です。
実はコンクリートスラブもカビます。
① 水抜きが遅れる。
② コンクリートスラブが水を吸い取る。(明らかに間違った考え)
という工程を進めるために、雨に濡れた合板や木材やコンクリートスラブが犠牲になります。
気づいた時には、とんでもなくカビが合板裏に発生していることがあります。
施主様は自らの眼、もしくは信用できる防カビ工事専門業者に相談し、確認するようにしましょう。
4️⃣ カビを知ることで、信頼される建築会社になれる
カビの怖さを知り、正しく理解すること。
それが、結果的にお客様から信頼される建築会社になる第一歩です。
「防カビ工事を行う=欠陥住宅を建てた」ではありません。
雨は避けられないのですから、
その後どう対応するかが本当の価値を決めます。
プレモは、カビを軽視せず、建物と施主様を守るために防カビ工事を行うことを、
“誠実な対応”であり“信頼を生む行動”だと考えています。
5️⃣ 具体的できること
では、具体的にどうしたら良いのか?
【施主様の場合】
施主様から建築会社に、構造用合板交換を主張しましょう。
もし、建築会社が嫌がる時は、第三者を通じて床下のカビ点検を行いましょう。
特別な検査費用を出さずとも、目視や嗅覚で分かることが沢山あります。
工事代金の支払いは、施主様に直接お話ししています。
【建築会社の場合】
下見し現状を確認後、見積書を作成します。
工事代金は前金払いで入金確認後日程調整後、防カビ工事を行うことになります。
埼玉県上尾市の事務所から片道30㎞圏内は下見無料です。
埼玉県内を中心に対応していますが、東京都内もお声かけいただければ対応しています。
床下防カビ工事の場合、床下高40㎝以上・床下に潜れる侵入口が45㎝角以上あれば対応可能です。
お気軽にお声かけください。
----------------------------------------------------------------------
有限会社プレモ
〒362-0062
埼玉県上尾市泉台3-17-28
電話番号 : 048-793-7148(担当:山田)
----------------------------------------------------------------------




