築30年以上の床下で見つかる「針状結晶」とカビの関係|川口市の床下防カビ工事
2025/10/11
1. 土からカビは発生する
築30年以上の住宅では、ベタ基礎ではなく土間床下が多く見られます。
この「土」が、カビや菌の温床になることがあります。
特に粘土質や酸性土壌は要注意。
酸性水分がコンクリートのカルシウム成分と反応し、針状結晶(しんじょうけっしょう)を形成します。
この結晶は、湿気が多い環境で成長し、やがてコンクリートを内部から劣化させます。
最悪の場合、束石がパウダー状になり消えてしまうこともあります。
2. 針状結晶とは何か
針状結晶とは、コンクリート内の水酸化カルシウムが、酸性土壌や水分と反応して析出した結晶状の物質です。
白く、綿のような見た目をしており、初見ではカビやホコリに見えることもあります。
しかしその正体は「化学反応による構造劣化」です。
針状結晶は、粘土質や酸性土壌などの特定条件で発生しやすいとされています。
しかし、川口市の現場のようにサラサラとした乾いた土壌でも確認されることがあり、
地盤の種類に関係なく、湿気や化学反応が進行する可能性があります。
【さらに詳しく解説】
針状結晶は、床下の湿気・地盤の酸性度・換気状況などが複合的に関係して発生します。
酸性の土壌水がコンクリートに侵入すると、アルカリ性のセメント成分と反応し、結晶が成長。
時間の経過とともに構造体を押し広げ、ひび割れや剥離を引き起こすこともあります。
ひどい状況になると、家が傾くこともあり、ドアなどの開閉影響が出たり、フローリングの傾きで体調がおかしくなることもあります。
3. 打設しても解決しない理由
針状結晶の問題は、化学反応が内部で続く点にあります。
新しいコンクリートを打設しても、反応因子(土壌中の硫酸塩や酸性分)を閉じ込めてしまうだけで、結果として劣化を早めるケースもあります。
川口市の住宅では、大学教授の助言を受けて床下を再打設した結果、家全体が傾き、約1,000万円の費用がかかったという事例もありました。
こちらの現場は、15年以上前の現場になりますが、今でも忘れられない光景があります。
床下を点検した際、束柱が10本以上浮いていたのです。
支えているはずのピンコロ(束石)は、コンクリートの形こそ残っていましたが、
内部は劣化し、まるで砂のように崩れていました。
さらに、束柱は補強されていましたが、ピンコロ(束石)は変わらず新たなコンクリート製。
これには唖然としました。
あの瞬間、「コンクリートは強い」という思い込みが音を立てて崩れたことを今でも覚えています。
針状結晶の怖さは、目に見えないところで静かに構造を弱らせる点にあります。
だからこそ、床下の早期点検と正しい判断が何より大切だと痛感しました。
4. プレモの立場
針状結晶が発生している床下は、構造そのものの再構築が必要になるため、
プレモでは防カビ工事を行いません。(解決方法が無いからです)
カビ取りして防カビ施工しても、床下の木材や合板自体が 傷み過ぎていたら交換もしくは補強しか選択肢がなくなります。 傷み過ぎる前に、早めの点検と防カビ工事を行うことをおすすめ しています。
以下の写真は別現場(合板カビ)で早期の防カビ工事の様子です。
まとめ
針状結晶そのものは防げません。
しかし、針状結晶が見られるような床下では確実に湿気が高く、カビ・腐朽菌が繁殖している危険な環境です。
プレモの仕事は、防カビ工事によって、木材を守り、建物の寿命を延ばすこと。
それがプレモの考える“床下の健康”です。
床下の湿気によるカビが気になるなら、放置せずに早めの点検をされてみては如何でしょうか?
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