【埼玉・東京北部】分譲賃貸マンション住人からの結露カビの相談が来た時
2025/11/26
■ 1.練馬区の分譲賃貸マンションで起きた「結露カビ相談」
分譲賃貸マンション退去後の原状回復工事前にカビが何とかならないか?
と言う相談を大家さんや不動産会社から受けることがあります。
退去理由がカビなのか何なのか不明ですが、
「掃除しても臭いが取れない」
「冬は特にひどい」
と不安を感じていたことは理解できます。
まずお伝えしたいのは、
これは“よくある汚れ”でも、“掃除不足”でもありません。
原因は、建物の構造に深く関係しています。
■ 2.腰下に溜まる「結露」が、壁紙下地で黒カビを育てる
写真①のカビは、
『腰下に溜まる結露』→『壁紙下地の黒カビ化』という典型的なパターンです。
コンクリート直張り壁紙の構造では、
・表面は冷たい
・湿気は下へ溜まる
・壁紙の裏側は空気が動かない
この3つが揃うと、
冬の結露水が腰下部分に集中し、石膏ボード裏でカビが爆発します。
さらに今回の現場では、“結露防止板(スタイロ系)”が貼られていた形跡がありました。
スタイロベニアのような断熱材+合板でも結露が止まらない現状を見ると、
かなり厄介だな!というのが一目で分かります。
▼この対策が最悪の結果を招きます
結露防止板は、
「寒さを防ぐ」「結露を抑える」という
目的のはずが…
湿気の逃げ場を奪い、下地でカビが一気に育つ
=オーナーが一番困る結果になります。
見えているのは“壁紙の剥がれ”。
でも本当の問題は
その奥の下地がカビで汚染されていること
なのです。
改善するには、
結露防止板表面に防カビ工事ではなく、
コンクリート下地直張りなら解体して防カビ結露対策工事などの工事がおすすめです。
費用がかかるので、検討していただく必要があるでしょう。
(同じことを繰り返さない|アフターメンテナンスも考えた工事を提案しています)
■ 3.梁の僅かな黒カビは「冬に爆発する前兆」
先ほどの二枚目写真は、一見すると「少し汚れている」程度。
しかし、直張り壁紙では、
僅かな黒カビ=壁内結露のサイン
です。
梁は外気温の影響を最も受けるため、
・冬は急激に冷える
・温度差で結露が発生
・黒カビが広がる
壁紙裏でさらに進行していく
という流れが起きます。
冬を1回越えるだけで、一枚目写真のような状態に近づくことも珍しくありません。
■ 4.分譲賃貸オーナーが取るべき「正しい順番」
入居者から「結露・カビ」の相談が来た時、
オーナーがやってはいけないのは次の2つです。
✖️ 見た目だけ直すリフォーム
→ 量産壁紙では吸放湿性能が足りず、再発確定
✖️表面だけの防カビ剤スプレー
→ 下地のカビは残り、臭いも取れない
▼ 正しい順番はこちら
① 直張りかどうかを確認する(最重要)
壁紙の硬さ・冷たさ・厚みから判断できます。
直張りの場合、表面施工だけで止まることはありません。
② 壁紙を部分的に剥がして下地を確認
下地のカビ・結露跡・石膏ボードの劣化をチェック。
③ カビ取り → 殺菌消毒 → 防カビ施工
殺菌消毒は省略不可
再発を防ぐための“カビの発育阻害環境を作る工事”です。
④ 結露対策用シート貼り(温度差の緩和)
直張り壁紙の弱点である「冷たさ」を改善します。
⑤ 吸放湿壁紙で仕上げ
量産壁紙では効果が落ちるため、必ず吸放湿タイプを使用。
📷写真は、埼玉県入間市の賃貸マンション
コンクリート直張り壁紙による結露を止めるための
防カビ結露対策工事(結露対策用シート貼りまでの
施工写真になります)
毎年2月頃にフローリングに結露水が溜まるお部屋。
カビ臭も半端なく発生していました。
■ 5.まとめ
分譲賃貸オーナーにとって、
「カビ相談」は避けたいものですが、放置すると…
・原状回復費が跳ね上がる
・入居者トラブルに発展する
・カビ臭で空室期間が長引く
という負の連鎖が起きます。
今回の練馬区のケースは、
対症療法を続けた末に悪化した典型例。
だからこそプレモは、
“結露を止めることは、健康と建物を守ること”
という原則を大切にしています。
プレモは防カビ結露対策工事でカビをリセット
し結露抑止する工事を賃貸大家さんにおすすめ
しています。
👉 コンクリート直張り壁紙の結露カビでお困りの時は、「カビと結露対策」ページをご覧ください。
----------------------------------------------------------------------
有限会社プレモ
〒362-0062
埼玉県上尾市泉台3-17-28
電話番号 : 048-793-7148(担当:山田)
----------------------------------------------------------------------



