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初めての漏水事故対応|大家さん・個人様が知っておくべき心得

初めての漏水事故対応|大家さん・個人様が知っておくべき心得

初めての漏水事故対応|大家さん・個人様が知っておくべき心得

2025/09/17

初めての漏水事故で困らないための心得

漏水事故は、ある日突然やってきます。
階上からの漏水、自室での漏水、どちらの場合も「まず何をすべきか」が分からず慌ててしまう大家さん・個人様は少なくありません。
ここでは、現場経験から見えてきた初めて漏水事故に直面した時の心得をまとめます。


1. 被害範囲を調査する

最初に大切なのは、現場の徹底調査です。
漏水事故の原因を究明し、早急に止めないと被害が拡大します。
厄介なのが、留守宅からの漏水です。(そのお住まいが空室物件だと時間がかかります)

壁・天井・床の下地の種類、カビ臭の有無、水分の広がり方を確認します。
見た目が軽度でも、内部が深刻に傷んでいるケースは珍しくありません。

カビの場合、直ぐに発生事例もあれば、時間差で発生する事例もあります。
カビやカビ臭を見極めましょう。


2. 見積書を作成してもらう

複数の業者に見積書を依頼し、写真付きで保険代理店や調査会社へ提出します。
損保会社指定の業者に提出するのが原則です。
早めの対応が、保険適用や復旧スケジュールをスムーズにします。

キッチンカウンター壁紙下地カビ

壁紙下地からのおかしな色があちらこちらに見られるようでしたら、相当な漏水事故が自室もしくは階上からはっせいしたと考えるのが妥当です。

カビ臭も強烈に感じるようになりますので、一時的に仮住まいを考えないといけません。

キッチンカウンター壁石膏ボードカビ

壁紙下地のカビが推測される場合、調査すると写真のようなカビが大量発生です。健康被害に遭う前にこの状況からの一時脱出を検討しましょう。

持ち出せるものを区別して、賃貸なら大家さんに連絡しましょう。個人様は管理会社などに報告を。


2. 見積書を作成してもらう

階上から漏水事故で一番いけないのは、「濡れたけど乾燥したからもう大丈夫」と勝手に判断することです。
カビやカビ臭は確実に一度濡れた建材にカビを繁殖させることを忘れてはいけません。
保険会社を利用するなら、複数の業者に見積書を依頼し、写真付きで保険代理店や調査会社へ提出します。
もしくは、損保会社指定の業者に提出するのが原則です。
早めの対応が、保険適用や復旧スケジュールをスムーズにします。

床に開口を開けて調査

どこまで漏水被害の範囲が及んでいるか?を調べないといけません。時にはカーペットを剥がし、一部床を開口することも。📷写真のような状態では解体しか方法がありません。

壁を一部開口し調査

壁内に断熱材が入っている場合は、📷写真のように壁・石膏ボード裏がカビだらけです。すぐさま被害の状況を把握して保険会社に提出する見積書を作成しましょう。


3. 理想はスケルトン化、中途半端はNG

漏水事故対応で最も重要なのは、中途半端な工事を避けることです。
「とりあえず表面だけ」「この部分だけ」という工事では、後から必ずカビや臭気が再発します。
理想はスケルトン状態にして殺菌消毒と防カビ工事を一度で完了させること。
保険対応でも、追加工事を繰り返すより結果的にコストを抑えられます。

📷写真は、埼玉県東松山市の個人様のお住まい、階上からの漏水事故による解体後防カビ工事になります。


4. 保険会社への伝え方に注意

工事内容を説明する際に、伝え方を間違えないようにすることが鉄則です。くれぐれもお間違いなく!
ここは非常に重要なことですので、敢えて書かせていただきました。

最近はカビを理解してくださる損保会社もあるように聞いていますが、実際はその審査が非常に厳しいことを、大家さんや個人様はご理解ください。(保険にお金をたくさん払っていても、審査が甘くなること一切ありません)
 


5. 住みながらの工事は難しい

局所的な被害(洗面所・トイレ・廊下など)なら住みながら対応できる場合もあります。
しかし、住戸の1/2以上を解体するケースでは仮住まいが必須です。
住んでいる皆さんが、解体時の大量のカビ胞子を体内に取り込む可能性がありますし。精神的に参ってしまう可能性が否定できないからです。
粉塵やカビ胞子が舞い、カビ臭が発生するため、中途半端な工事でお茶を濁すことは避けるべきです。


6. 階上漏水の注意点

階上からの漏水で特に怖いのが、ユニットバス裏の石膏ボード。
天井点検口から覗いたときに黒カビが大量発生している場合、ユニットバス交換を検討せざるを得ません。
保険会社は嫌がる傾向がありますが、生活に支障をきたすレベルなら交換は避けられません。

📷写真は、文京区(ご相談エリア)のマンション階上からの漏水事故によるユニットバス天井裏石膏ボードに発生した大量の黒カビです。天井だけでなく、壁裏にもカビが繁殖している可能性が否定できませんのでユニットバス交換を強くお勧めします。


7. 自室漏水のケース

自室での漏水も「小さい事故」と思い込むのは危険です。

・被害状況によっては床や壁の開口調査が必要。
・給湯管・排水管からの漏水は特に甚大で、壁内や床下全体に広がる可能性が高い。
・築15年以内の物件では、間仕切壁内の断熱材がコンクリートスラブに密着しているケースが多く、毛細血管現象で壁内がびっしょり濡れ続けるになることになり、カビを大量繁殖させることがあります。
・結果として、フローリングから1.5m程度までカビが繁殖、壁紙やMDF巾木も変形してしまいます。

この場合はスケルトン化が最適解。
仮住まいを確保して引っ越し作業を進めないと、健康被害のリスクが高まります。

実際の現場から(首都圏タワーマンション)

首都圏のタワーマンションで自室漏水事故に対応した際、N95マスクを二重にしても耐えられないカビ臭の中、奥さんと赤ちゃんがノーガードで生活していました。
赤ちゃんがヨチヨチ歩きして笑っている光景に、「なぜこんな環境に住まわせているのか」と強い怒りを覚えました。(カビやカビ臭は健康上の大敵です!ホント怖い)
しかし徹底調査の結果、工事は「高額だから」と断念。(遠方からの移動距離を考えたら費用は当然高くなります。このような経験をいくつもした結果、地元埼玉(上尾市の事務所から片道30km=中心対応エリア)を中心に防カビ工事なども対応するように方針を変えました。
調査の重要性と、正しい判断の必要性を痛感した忘れられない現場です。

📷写真は、床を開口して調査したものです。石膏ボードがコンクリートスラブにドン付けしているのが分かりますでしょうか?漏水事故を発生すると毛細血管現象で漏水を吸い上げてしまいます。写真のようなカビがカビ臭い部屋の原因になります。※通常、プレモにおいてはここまでの調査は行いません。


8. 階下の被害も忘れずに

自室漏水は、階下の部屋に甚大な被害を及ぼす可能性もあります。
自室だけでなく階下も必ず確認しなければなりません。
時には物凄い被害に遭遇されている事例も多数見て来ました。


まとめ

マンションや団地の集合住宅の漏水事故は、階上・自室・階下すべてに被害が広がる可能性があります。
中途半端に済ませるのではなく、

・被害範囲を正しく調査
・理想はスケルトン化して殺菌消毒を一度で実施
・仮住まいを前提に計画
・保険会社には「殺菌消毒」で伝える

という流れを守ることが、安心した復旧工事につながります。

焦らず冷静に、正しい手順を踏んで対応しましょう。


👉関連ページ[漏水事故のページ]をご覧ください。

👉対応地位kについては、[施工対応エリアページ]をご覧ください。


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