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建築中、雨に濡れた注文住宅と「アク」の真実:工務店と施主様が知るべきこと

建築中、雨に濡れた注文住宅と「アク」の真実:工務店と施主様が知るべきこと

建築中、雨に濡れた注文住宅と「アク」の真実:工務店と施主様が知るべきこと

2025/07/18

アクが発生したらカビ繁殖を恐れるべき

埼玉県上尾市の実績20年の防カビ工事専門業者プレモです。
多くの情報の中から弊社ブログを見つけていただきありがとうございました。

注文住宅の建築現場で、予期せぬ雨に降られてしまい、木材や1階の構造用合板(フローリングの下地材)に「アク」が出てしまうケースは少なくありません。この「アク」について、「悪」だと誤解されている施主様もいらっしゃり、工務店様が本来の工事以外の対応に追われることも多々あると伺っています。

先日も横浜市の工務店様から「アクが発生しているのですが、『アク洗い』をした方が良いのでしょうか?」というご相談をいただきました。他にも東京多摩地区の工務店さんからも同様の質問がありました。私の答えは、「アク自体は人体や建築に影響はありませんが、水分含有率が高い状態が問題です。適切な『防カビ工事』と徹底的な乾燥を行わないと、とんでもないことになりますよ」というものでした。

今回は、この「建築中に雨に濡れた注文住宅」というテーマで、工務店様と施主様、双方にとって大切な情報をお伝えしたいと思います。

「アク」とは何か?本当に「悪」なのか?
まず、「アク」の正体についてご説明します。木材に含まれるリグニンやタンニンやその他の抽出成分が、雨などの水分に触れることで表面に染み出してくる現象が「アク」です。これは、木材が持つ自然な成分であり、決して有害なものではありません。

「アク」自体は、人体に悪影響を及ぼすことも、建築物の構造的な強度を低下させることもありません。 見た目の問題として気になるかもしれませんが、それ自体が「悪」であるという認識は誤解です。

本当の脅威は「水分」と「カビ」
では、何が問題なのでしょうか?それは、「アク」が出ているということは、木材が雨によって多量の水分を含んでしまっているという事実です。この高すぎる水分含有率こそが、本当に注意すべき点なのです。

木材が湿った状態が長く続くと、以下の問題が発生するリスクが高まります。

1.カビの発生:湿った木材はカビにとって最適な繁殖場所となります。カビは見た目が悪いだけでなく、アレルギーの原因となったり、木材を腐食させたりする可能性があります。カビは木材や合板を劣化させ、住む人の健康を害する天敵ですから、早めの防カビ工事と十分な乾燥が必要になります!

2.木材の変形・劣化:水分を吸った木材は、乾燥する過程で反りやねじれ、ひび割れなどを起こすことがあります。これは構造的な問題に繋がる可能性もゼロではありません。

3.異臭の発生:カビや木材の腐敗が進むと、不快な異臭が発生することがあります。
つまり、「アク」はあくまで「木材が濡れたサイン」であり、そのサインが示す「高水分含有率」が引き起こすカビや劣化のリスクこそが、本当の「悪」なのです。

適切な対処法:徹底的な乾燥と防カビ工事
もし建築中の住宅が雨に濡れてしまった場合、工務店様は以下の点に注意して対処する必要があります。

1.徹底的な乾燥
・まずは、濡れた部分を可能な限り速やかに乾燥させることが最優先です。
・現場の換気を徹底し、送風機やサーキュレーターや除湿機などを活用して、強制的に乾燥を促します。
※木材や構造合板にカビが繁殖している時は、防カビ工事後に送風機などを使用しましょう。
・木材や構造用合板の防カビ工事後に水分含有率を測定し、適切な数値(一般的には15%以下が目安)になるまで乾燥させることが重要です。

2.防カビ工事の実施
・乾燥が不十分なまま工事を進めてしまうと、壁の中などでカビが繁殖してしまう恐れがあります。
床下側の構造用合板や大引きなどにカビが繁殖することもあります。
専門業者による「防カビ工事」を検討してください。これは、カビの発生を抑制し、将来的な問題を未然に防ぐための重要な処置です。
・特に構造用合板は、一度濡れると乾燥しにくいため、慎重な対応が必要です。

3.施主様への丁寧な説明
・施主様には、「アク」の正体と、それが有害ではないこと、そして本当に問題なのは水分であり、そのための適切な処置を講じていることを丁寧に説明しましょう。
・専門的な知識を分かりやすく伝え、不安を解消することが、信頼関係を維持するために不可欠です。

施主様へ:焦らず、工務店との連携を
施主様におかれましては、建築現場で「アク」を見つけても、すぐに「手抜き工事だ」「欠陥住宅になる」と判断せず、まずは工務店に状況を確認し、どのような対処を講じるのか説明を求めるようにしてください。信頼できる工務店であれば、適切な処置を施し、問題なく工事を進めてくれるはずです。

建築中に雨に濡れて木材に「アク」が出たとしても、それ自体を過度に心配する必要はありません。本当に重要なのは、その後に続く「水分」と「カビ」への対策です。適切な乾燥と防カビ工事を徹底することで、安心して住める高品質な注文住宅が完成します。

工務店様は、専門知識をもって施主様の不安を解消し、適切な処置を講じることで、より一層の信頼を得られるでしょう。 困った時は、プレモまで相談・問い合わせください。

【プレモの対応地域詳細】

◆床下防カビ工事(建築中注文住宅の木材防カビ工事含む)
埼玉・東京(島しょ部除く)を中心に千葉や神奈川に対応しています。
■戸建住宅床下は、床下高40cm以上・床下点検口や床下収納があり45cm角以上あれば対応可能です。

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電話番号 : 048-793-7148(担当:山田)

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