カビ菌が潜む見えない脅威:あなたの健康を蝕むその実態と対策
2025/07/10
第1章:見えないところで進む、室内カビの影響
カビは、目に見えてから問題になるものではありません。
多くの場合、気づかないうちに室内に広がり、
知らない間に体へ影響を与えています。
梅雨や冬の結露の時期だけが危険なのではなく、
カビの胞子は一年中、空気中に存在しています。
このコラムでは、
「どんなカビが」「なぜ健康に影響するのか」、
そして 住まいの中で何が起きているのか を、
できるだけ分かりやすく整理します。
1-1.アレルギー症状―国民病ともいえるカビアレルギー ―
カビの胞子は非常に小さく、
空気中を漂いながら、鼻や目、気道の粘膜に付着します。
その結果、次のようなアレルギー症状が引き起こされます。
・アレルギー性鼻炎・結膜炎
くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなど。
花粉症と似た症状のため、原因がカビだと気づかれにくい傾向があります。
・気管支喘息の悪化
咳、息苦しさ、喘鳴(ぜんめい)などが起こり、
カビの吸入が発作の引き金になることもあります。
・アトピー性皮膚炎の悪化
皮膚に付着したカビ由来のアレルゲンが、
かゆみや湿疹を強めるケースもあります。
1-2.呼吸器系の疾患 ― 肺への見えない影響 ―
カビの胞子を長期間吸い続けることで、
肺に炎症や障害が起こることがあります。
過敏性肺炎(夏型過敏性肺臓炎など)
特定のカビを繰り返し吸入することで、
肺にアレルギー性の炎症が起こる病気です。
・咳、発熱、倦怠感などが主な症状
・風邪と間違われやすく、発見が遅れることが多い
・悪化すると肺が線維化し、呼吸機能が低下することもあります
「自宅にいると咳や息苦しさが出るが、
外出すると症状が軽くなる」という状態が続く場合は、
早めに呼吸器専門医への相談が必要です。
アスペルギルス症
空気中に多く存在するアスペルギルス属のカビによって起こります。
・アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA)
喘息などの基礎疾患がある方に多く見られます。
・アスペルギローマ
肺の空洞部分にカビの塊(菌球)が形成される状態。
・侵襲性アスペルギルス症
免疫力が低下している方に起こる重篤な感染症で、
命に関わることもあります。
1-3.皮膚や粘膜の感染症 ― 身近なカビの正体 ―
・水虫(白癬)
白癬菌による感染症で、足や爪に発生します。
・カンジダ症
口腔、皮膚、性器などに発生し、
免疫力の低下や抗生物質の長期服用が関係します。
水回りや湿った環境では、
皮膚の小さな傷から感染が起こることもあります。
1-4.マイコトキシン(カビ毒)による影響― 見えない毒素の存在 ―
一部のカビは、
マイコトキシン(カビ毒)と呼ばれる有害物質を産生します。
これらは主に汚染された食品を介して体内に入りますが、
屋内環境で問題となるケースもあります。
・発がん性
アフラトキシンなどは、肝臓がんとの関連が指摘されています。
・臓器障害
腎臓や肝臓に影響を及ぼすものもあります。
・神経症状
頭痛、めまい、集中力の低下などが起こる可能性があります。
第1章のまとめ
カビによる健康被害は、
目に見える症状だけで判断できるものではありません。
「気づかないうちに、少しずつ影響を受けている」
これが、室内カビの一番の怖さです。
第2章:特に注意すべきカビ菌の種類と特徴
私たちの身の回りには、数え切れないほど多くのカビが存在しています。
そのすべてが健康被害を引き起こすわけではありませんが、
住環境や体調によっては、明確なリスクとなるカビ菌があるのも事実です。
ここでは、健康被害との関連が指摘されている代表的なカビ菌について、
「どこに生えやすいのか」「どんな影響があるのか」を整理します。
2-1.アスペルギルス属 ― どこにでも存在する、最も身近なカビ ―
特徴・生息場所
アスペルギルス属は、空気中・土壌・植物・食品など、極めて広範囲に存在します。
胞子が非常に小さく、知らないうちに吸入されやすいのが特徴です。
健康への影響
・アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA)
・アスペルギローマ(肺内の菌球形成)
・侵襲性アスペルギルス症(免疫低下時)
・過敏性肺炎
・一部種によるアフラトキシン産生
見た目の特徴
緑・黄緑・黄褐色・白・黒など多様。
麹菌もこの仲間に含まれます。
2-2.ペニシリウム属 ― 「青カビ」として知られるカビ ―
特徴・生息場所
食品の腐敗、水回り、土壌などに多く、
みかんやパンに生えるカビとして馴染みがあります。
健康への影響
・アレルギー症状
・過敏性肺炎
・オクラトキシンA産生による腎毒性
・発がん性が指摘されるケースもあり
見た目の特徴
青緑・白・灰色・黄土色など。
通称「青カビ」。
2-3.クラドスポリウム属 ― 屋外から侵入する“黒い斑点状カビ” ―
特徴・生息場所
屋外に非常に多く、窓や換気を通じて屋内へ侵入します。
窓枠・浴室・壁などに黒い斑点状に増殖することが多いです。
健康への影響
・アレルギー性鼻炎
・喘息
・皮膚炎
・長期吸入による呼吸器炎症
見た目の特徴
黒・黒褐色・暗緑色。
一般的に「黒カビ」と認識されやすい種類です。
2-4.スタキボトリス属 ― 強い毒性を持つ“注意すべき黒カビ” ―
特徴・生息場所
石膏ボード・木材・壁紙など、
セルロースを含む建材が長期間湿った状態で増殖します。
健康への影響
・呼吸器症状
・皮膚・目の刺激
・頭痛・めまい・疲労感
・集中力低下などのブレインフォグ様症状
トリコテセン類など、
強いマイコトキシンを産生する点が最大の特徴です。
研究段階の知見も含め、特に注意が必要とされています。
2-5.アルテルナリア属 ― 植物由来で室内に入り込むカビ ―
特徴・生息場所
屋外の植物や土壌に多く、
屋内では浴室・窓枠などで見られます。
健康への影響
・アレルギー性鼻炎
・喘息(特に重症化リスク)
見た目の特徴
黒・黒褐色・暗緑色。
空気中に胞子が多く浮遊します。
2-6.フザリウム属 ― 穀物汚染と感染症のリスク ―
特徴・生息場所
土壌・植物に広く分布し、
穀物汚染の原因となるカビです。
健康への影響
・フモニシンなどのマイコトキシンによる臓器障害
・角膜炎(コンタクトレンズ関連)
・免疫低下時の全身感染症
見た目の特徴
赤・ピンク・オレンジ・白。
2-7.クモノスカビ属・ケカビ属 ― 食品に生える“綿毛状カビ” ―
特徴・生息場所
餅やパンなどの食品に多く、
フワフワとした綿毛状に見えます。
健康への影響
健康な人への影響は稀ですが、
免疫力が著しく低下している場合は要注意です。
・ムコール症(進行が非常に速く、致死率が高い)
・日和見感染の代表例
見た目の特徴
白・灰色・黒。
免疫低下状態では特に警戒すべき真菌です。
第2章まとめ
重要なのは、
「どのカビか」よりも「どこで、どんな環境で増えているか」です。
第3章:免疫力とカビ菌感染― 誰がリスクを負いやすいのか ―
カビ菌が健康に影響を与えるかどうかは、
「カビの量」や「種類」だけで決まるものではありません。
大きく関係するのが、
その人自身の免疫力の状態です。
同じ環境にいても、
体調や年齢、持病の有無によって、
影響の出方には大きな差が生じます。
3-1.免疫機能が正常な場合
健康な人であれば、
日常生活の中で少量のカビ胞子を吸い込んでも、
体の免疫システムが働き、体外へ排出されたり、無害化されたりします。
そのため、多くの場合は
目立った症状が出ないまま生活できているのが実情です。
ただし、
くしゃみ・鼻水・目のかゆみなどのアレルギー症状が出る場合は、
免疫が「過剰に反応している状態」と考えられます。
3-2.免疫機能が低下している場合
一方で、免疫力が低下している人は、
カビによる影響を受けやすく、重症化しやすい傾向があります。
特に注意が必要なのは、次のような方です。
・高齢者
・乳幼児
・妊婦
・糖尿病などの基礎疾患を持つ方
・慢性呼吸器疾患のある方
・がん治療中(抗がん剤・放射線治療中)の方
・臓器移植後で免疫抑制剤を服用している方
日和見感染という考え方
免疫力が低下している状態では、
通常は問題にならないカビでも、
感染症を引き起こすことがあります。
これを「日和見感染」と呼びます。
環境中に普通に存在するカビが、
体の防御力が弱まった隙に、
病原性を発揮してしまう状態です。
慢性的な曝露と免疫への影響
また、
長期間にわたってカビにさらされ続けることで、
・免疫システムが常に刺激される
・過剰な免疫反応が続く
・慢性的な炎症状態になる
といった影響が出る可能性も指摘されています。
これは、
「一度に大量のカビに触れる」ケースだけでなく、
少量でも長期間続く環境で起こりやすい点が特徴です。
第3章のまとめ
カビの影響は、
誰にでも同じように出るわけではありません。
しかし、
・年齢
・体調
・持病
・生活環境
これらが重なったとき、
カビは「ただの汚れ」ではなく、
健康リスクとして現れてくる可能性があります。
第4章:カビの温床となる場所と、現実的な対策
カビは、
「空気」「温度」「湿度」+「栄養源」
この4つの条件が揃うことで繁殖します。
つまり、
すべてを完璧に管理する必要はありませんが、
どれか一つでも崩すことができれば、カビは増えにくくなります。
ここでは、日常生活の中で意識できる対策と、
家庭での対処が難しいケースの見極め方を整理します。
4-1.湿度管理 ― カビを寄せ付けない環境づくり ―
換気の基本
・窓をこまめに開ける
(可能であれば、対角線上の窓を開けると効果的)
・浴室・キッチン・トイレの換気扇は常時または長時間運転
・雨の日でも、短時間の換気は有効
除湿機・エアコンの活用
・室内湿度が60%を超える場合は、除湿機やエアコンのドライ機能を使用
・目安は 50〜60%
※「乾燥しすぎるのが心配」という声もありますが、
外壁側だけ湿り続ける状態の方が、はるかにリスクは高くなります。
部屋干しの注意点
部屋干しは、
・換気
・送風
が基本と言われますが、
すでにカビ臭がある部屋、目視できるカビがある部屋では注意が必要です。
扇風機やサーキュレーターを使うことで、
カビ胞子を室内に拡散させてしまうケースがあります。
👉 先にカビ対策を行った上で、部屋干し環境を整えることが重要です。
結露対策について
・冬場の結露は、カビの大きな原因
・二重窓、結露防止シート、換気による湿度調整は有効
ただし、
壁・天井がコンクリート直張り壁紙の場合、
表面的な対策だけでは限界があります。
この場合は、
専門的な防カビ結露対策が必要になるケースが多いことを理解しておきましょう。
4-2.清掃と整理整頓 ― カビの「栄養源」を減らす ―
定期的な清掃
・ホコリ・皮脂・食べかすはカビの栄養源
・掃除機+拭き掃除を習慣化
水回りの管理
・浴室・洗面台・キッチンは使用後に水滴を拭き取る
・排水口のぬめりも放置しない
何よりも 「乾燥させること」 が重要
押入れ・クローゼット
・定期的に扉を開けて換気
・物を詰め込みすぎない
・すのこを使う場合は
床に敷き、はみ出さない範囲で収納
※ 壁にすのこを立てかける方法は、
隙間が十分に取れず、効果が限定的になるため強くは推奨していません。
家具の配置
・壁から5〜6cm程度離す
・空気の通り道を作る
ただし、
室内の空気は自然にはほとんど動きません。
送風できる環境(扇風機・サーキュレーター)が前提になります。
家電製品のメンテナンス
・エアコンのフィルター
・加湿器のタンク
・洗濯槽
これらはカビが繁殖しやすいため、定期的な清掃が必要です。
第4章まとめ
カビ対策は、
「できること」と「できないこと」を分けて考えることが重要です。
無理に抱え込まず、
環境・健康の両面から、
適切な判断をしていきましょう。
第5章:見えない脅威から身を守るために― 今日からできること ―
カビは、私たちの生活空間に常に存在しています。
完全にゼロにすることは難しいかもしれません。
しかし、
リスクを理解し、環境を整えることで、影響を最小限に抑えることは可能です。
この章では、
今日から意識しておきたい考え方と、
現実的に続けられるポイントを整理します。
5-1.意識の変革 ― 「少しぐらい大丈夫」を見直す ―
カビ対策の第一歩は、
カビを「汚れ」ではなく「健康に関わる存在」として捉えることです。
「これくらいなら大丈夫」
「見えないから問題ない」
そうした判断の積み重ねが、
知らないうちに住環境や体調へ影響していることもあります。
特に、
・乳幼児
・高齢者
・持病のある方
が同居している場合は、
より慎重な視点が必要になります。
5-2.日常の習慣化 ― 予防は“続けられること”が大切 ―
カビ対策は、
一度やって終わりではなく、
日々の積み重ねが結果を左右します。
・湿気をため込まない
・こまめな換気
・清掃と乾燥を意識する
こうした小さな行動の積み重ねが、
カビの繁殖を抑える大きな力になります。
特に、
24時間換気が設置されていない築古マンションや団地では、
住み方の工夫によって湿気環境に大きな差が生まれます。
無理のない範囲で、
「できることを続ける」
これが何より重要です。
また、
家族全員が同じ意識を持つことも、
カビ対策を続けるうえで欠かせません。
5-3.情報との向き合い方 ― 正しい知識を、必要な分だけ ―
カビに関する情報は年々増えていますが、
すべてを鵜呑みにする必要はありません。
大切なのは、
・自分の住環境に合っているか
・無理なく続けられるか
という視点で情報を取捨選択することです。
「分からない」「判断に迷う」と感じたときは、
専門家に相談するという選択肢があることも、
知っておいてください。
第5章まとめ
カビは、
見えないからこそ、後回しにされやすい存在です。
しかし、
少し意識を変え、
住環境を整えることで、
健康リスクを減らすことはできます。
無理をせず、
できることから少しずつ。
それが、
見えない脅威から身を守る、現実的な第一歩です。
■ あとがき【快適で健康的な暮らしのために】
カビは、
単に見た目が不快な存在というだけではありません。
アレルギー症状や呼吸器疾患、
場合によっては神経症状や、
マイコトキシン(カビ毒)による健康リスクを伴うことがあります。
特に、
免疫力が低下している状態では、
その影響が表面化しやすくなる点には注意が必要です。
カビに注意したい方
・乳幼児や高齢者
・免疫疾患をお持ちの方
・アレルギー疾患・呼吸器疾患をお持ちの方
・長期間、抗生物質を服用している方
・術後に自宅療養をされている方
こうした方がいるご家庭では、
カビやカビ臭を軽く考えないことが大切です。
本コラムでご紹介した
・カビ菌の種類
・健康への影響
・住環境との関係
・日常で意識できる対策
これらを知ることで、
ご自身とご家族の健康を守り、
より快適で安全な住環境を整えるヒントになるはずです。
カビ対策は、
「自分で何とかする」ことが目的ではありません。
長期間、安定した状態を保つために何が必要か。
その視点で考え、
必要に応じて専門家の力を借りることも、
一つの選択肢です。
今のお部屋で
・カビ
・カビ臭
・結露や湿気
にお困りの際は、
防カビ工事専門業者に相談することで見えてくることもあります。
最後までコラムをお読みいただき、
ありがとうございました。
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