畳は、冬から春にかけて壁や窓の結露により
集合住宅はカビやすい時期です。
梅雨前から9月末までは外気温や湿度も高い
時期になりますので、イ草がとてもカビやすく
なります。
家の中でも調湿する数少ない素材である“畳”。
その“畳”に何故、畳にカビは発生するのでしょう?
季節だけが原因なのでしょうか?
畳がある和室の使い方は間違ってませんか?
和室に大きな家具を長い時間同じ場所に
置きっぱなしにしている
大きな家具ではなく腰高ぐらいの家具に置き
替え移動しやすくしなければいけません。
同じ場所に家具があり続けると畳だけでなく
壁にもカビが発生してしまいます。
畳の上にビニール製のジグソーマットや
フローリングカーペット、ジュータンを
敷き詰めている
ビニール製のジグソーマットは畳の天敵。
イ草が呼吸し難くなりますので止めて下さい。
フローリングカーペットやジュータンは6帖で
あれば3帖くらいの大きさの物を敷いて下さい。
結露・ジュータン・家具による畳カビ |

異様な暑さの室内ジュータン敷き畳 |

結露とカビで腐る畳 |
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冬にもかかわらず、室温25℃湿度70%
をキープし続けた結果、壁に結露大量
発生。さらに畳の上に目一杯ジュータン
を敷き詰め、大きな家具を長期間置き
続けた結果のカビで、畳が腐りました。
住み方の工夫はカビ対策としてとても
重要です。
同じ場所に万年床
敷布団を同じ場所に敷きっぱなしだと
寝汗をイ草が取り込みカビる原因に
なります。
結露する壁や窓を放置し続ける
壁や窓が結露し続けると、畳寄せなどに結露が
溜まりイ草が水分を取り込み過ぎる原因を作り
ますので、結露対策としての部屋の管理をある
程度は行う必要があります。
壁結露による畳カビ |

壁結露による壁際畳寄せのカビ |

結露による壁際畳のカビ |
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結露により、畳に結露が流れ込みカビが発生
する事例は、賃貸アパートや賃貸マンション
社員寮や官舎などに良く見られます。
壁際の湿気対策・結露対策がとても重要なの
ですが、賃貸では出来ることに限りがあります
ので、畳にも防カビ工事する必要があります。
畳表替えして留守にする
窓を閉めっぱなしにして、室温が上がり湿度も
上昇し続けると、畳表替えしたばかりのイ草は
カビてしまいます。
室内温度と高い湿度による畳カビ |

留守で発生した畳カビ |
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留守にすると部屋によっては日光が良く当たり
室内温度が上昇しやすく、5月下旬から9月末
までは湿度も高いので畳イ草にカビが発生
しやすくなります。
畳表替えを行って1ヶ月経過程度でもカビ発生
の危険が高いので注意しないといけません。
賃貸住宅入居時期がズレた結果
表替えなど交換する時期を考える
入居予定が1週間ズレてしまったために入居前
の畳表替えを変更出来なく、室内を閉めっぱなし
にしていると引っ越しの際に畳のカビを発見する
ことになります。
畳表替えを行う時期が6月〜9月や1月〜3月
まであと湿度の高い時期になります。
わずかな条件が整うだけでカビが畳に発生する
ことになりますので、日頃からの管理が必要に
なります。
畳の敷場所が間違っている
カビやすい畳の設置場所を考える
地下や半地下に畳を敷き込んではいけません。
畳にカビが発生することなります。
(店舗や賃貸マンションに多い)
畳の厚みが30mm以下の場合は、イ草止めを
テープで止めることがあるので、カビやすくなる。
薄畳を、コンクリート・長尺シート・店舗用クッション
フロアーやフローリングの上に敷き詰めては
いけません。
薄畳(置き畳)のカビ |

畳厚30mmの薄畳のカビ |

イ草ガムテープ止めはカビを呼ぶ |
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一般に知られている置き畳。
厚みは30mm程度です。
置き場所を間違えるとカビだらけになるので
注意が必要です。
上記写真では条件が整いましたのでカビが
発生しました。
地下室/床板(長尺シート貼り)/地下ピット
※下地はコンクリートになります。
最悪の条件です。
置き畳を作る際のガムテープ止めはカビを
隠す要因になりますので、作り方にも問題
があると思う次第です。
畳床板(荒床)の敷物には注意
畳が湿気でカビやすいので床板(荒床)に敷物
でも厚い敷物は止めましょう。
室内温度と高い湿度による畳カビ |

湿気対策で厚めの床板敷物でカビ発生 |

湿気を敷物が取り込み床板(荒床)にカビ |
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地元の畳業者が良く行う畳床板(荒床)の
敷物ですが、注意しないと厚めの敷物を
利用する畳業者がいます。
良かれと思って敷物を採用するのですが
写真の通りカビだらけとなる危険性がある
ことをご理解下さい。
このような行為は、畳にカビを発生させる
ことになりますので、注意しないといけません。
カビはアレルギーの原因になり、呼吸器系
の病気の原因にもなります。
小さなお子さんやご家族をカビ被害から守る
意味でも、畳のカビは早めに防止するように
対策をしなければなりません。
皆さんは、畳にカビが発生したらどのような
カビ取りしていますか?
雑巾で乾拭きor濡れ雑巾で拭き取り
消毒用エタノール
除菌ティッシュ
重曹などの市販のカビ取り剤
カビ取りの効果は、どれだけ持続しますか?
畳イ草などにカビが発生するたびにカビ取り
するには限界があります。
家庭で出来るカビ取り・カビ対策には限界を
感じたら、皆さんはどうしますか?
普通は、畳業者に依頼して畳のカビ取りを
依頼するか、畳の表替えをするでしょう。
部屋が同じ環境で、生活し続けるのですから
カビが発生したら毎回畳の表替えをするには
限界があると思いますが如何でしょうか。
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